世界のコインご紹介#94:「世界に1枚、前回EUR310,000。」――ローマ皇帝の黄金が、再びスイスに現れる

皆様こんばんは。
ユニバーサルコインの村田でございます。
金貨の価値を決めるのは、金の重さだけではありません。
歴史、美術性、保存状態、来歴、そして「代わりとなる個体が存在するか」。11月16日からジュネーブでNGSA、11月18日からチューリッヒでNACというオークションが開催されます。数千枚の出品作の中でも、思わずカタログをめくる手が止まる2枚をご紹介します。
世界で唯一。コンスタンティヌス1世、在位20周年の黄金
古代ローマ帝国 AD326 コンスタンティヌス1世 2ソリドゥスサイズ 金メダル 裸
スタート価格:CHF200,000(約3,800万円)
最初は、NGSA Auction 26に出品される「古代ローマ帝国 AD326年 コンスタンティヌス1世 2ソリドゥスサイズ金メダル 裸」です。テッサロニカで製造された重量8.72g、直径26.30mmの大型金製品で、現時点で確認されているのはこの1枚だけです。
表面にはディアデム(古代ローマの王冠)を戴き、天を仰ぐような視線を見せるコンスタンティヌス1世。
裏面には元老院服をまとい、世界支配を象徴する球体と王笏を手にした皇帝が立ちます。
単なる肖像金貨ではなく、帝国を再統一し在位20周年を迎えた皇帝が、自らの権威と神の加護を黄金に刻んだ政治的メッセージです。
しかし、栄光に満ちるはずだったAD326年は、長男クリスプスらの処刑によって暗転します。帝国の頂点に立った皇帝の勝利と、その直後に訪れた王朝の悲劇。この一枚には、コンスタンティヌス大帝の最も輝かしく、最も陰影の深い一年が封じ込められています。
同一個体は2015年と2018年に、それぞれCHF160,000で落札。
2024年のMDCではEUR310,000まで上昇しました。今回の開始価格はCHF200,000です。すでに高額品でありながら、世界で代替品を探せない以上、通常の相場表では測れません。
城壁、教会、アルスター湖、エルベ川。都市を丸ごと刻んだ10ダカット
ドイツ 1693年 ハンブルク都市景観 10ダカットサイズ ポルトガレッサー 金メダル MS60
スタート価格:CHF30,000(約580万円)
もう一枚は、NAC Auction 171に出品される「ドイツ 1693年 ハンブルク都市景観 バンクポルトガレーザー 10ダカット金貨 裸」です。重量34.73g、直径50.00mm。一般流通を目的とした金貨ではなく、ハンブルク銀行が重要人物への贈答や特別な機会のために製造した大型金貨です。
表面にはハンブルク市章と4人の市長の紋章を掲げた祭壇、その上には王笏と宝珠を持つ冠鷲。裏面には、アルスター湖とエルベ川を含む1693年当時のハンブルク市街が、上空から見下ろしたような精密さで刻まれています。王の肖像ではなく、自由都市ハンブルクの富、信用、交易力そのものを主役にしたデザインです。
さらに本品は、1938年のHinrich Müller/Alinenhof Collectionにまで遡る来歴を持ち、評価はFdc。NACの落札予想はCHF20,000ですが、同年号・同タイプは2022年のKünkerでEUR42,000・ハンマーを記録しています。都市景観、大型金貨、長期来歴、最高水準の保存状態が重なる本品は、予想価格だけでは判断できない一枚です。
一枚は、世界帝国を完成させた皇帝の権威。もう一枚は、王を持たない自由都市が築いた信用。どちらも金の重量だけでは説明できない、「歴史を所有するための黄金」です。
Friday Coin News
カラカラ帝金貨334万円、PR58がPR60を逆転
カラカラ帝アウレウス、NGC MSがUS$16,000

Ira & Larry Goldberg Auctioneersが10月19日に開催したAuction 154で、AD213年カラカラ帝アウレウス金貨がUS$16,000・ハンマーで落札されました。NGC MS、Strike 5/5、Surface 4/5、marks。買手手数料と輸入時の税金を加えた国内着地概算は約334万円です。
表面には月桂冠を戴くカラカラ帝、裏面には杖と王笏を持つプロヴィデンティアが立ち、足元には世界を表す球体が置かれています。重量7.60g、両面とも中央に収まった力強い打刻と金属光沢が評価されました。
希少タイプでなくても、ミントステート、両面の打刻、センタリングが揃ったローマ皇帝金貨には、300万円を超える需要があることを示しています。
グレードの数字が逆転。PR58のゴチック・クラウンがPR60を上回る
Stack’s Bowers & Ponterioが10月19日に開催した香港オークションで、イギリス1847年ヴィクトリア女王ゴチック・クラウン銀貨、PCGS PR58がUS$8,000・ハンマーで落札されました。買手手数料と輸入時の税金を加えた国内着地概算は約170万円です。
同じオークションに出品されたPR60はUS$6,000・ハンマー、国内着地概算約128万円でした。
NumisBids|Lot 44218・NGC PR60・US$6,000

さらに、NGC Proof Details—CleanedもUS$5,500・ハンマー、国内着地概算約117万円まで上昇しました。
鑑定会社が異なるため数字だけの単純比較はできませんが、PCGS PR58はマホガニー色の自然なトーン、傾けた際に現れる赤み、残されたプルーフ光沢によって、2ポイント上のPR60を約33%上回りました。
ワイオン作品では、ホルダーの数字だけでなく、色調、鏡面、打刻、ヴィクトリア女王の肖像が放つ美しさによって価格が逆転します。
「PR58だからPR60より安い」とは限らないことを、実際の落札結果が証明しました。
次週予告|スイス2大オークション、落札予定コインを公開
週明け11月2日(月)から、NGSAとNACに出品されるコインの中から、ユニバーサルコインズが実際に落札を予定している注目作を順次ご案内します。
単に高額なコインを並べるのではありません。
なぜこの一枚を選んだのか、どこに希少性があり、過去にいくらで取引され、今後どのような市場価値が期待できるのか。買付担当の視点から、一枚ずつ徹底解説します。
次に出会えるのは数年後か、それとも二度とないのか。スイス2大オークション落札予定コイン、月曜日よりご案内予定。乞うご期待。
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世界には、人類には、まだまだ知らない事や知らない世界がたくさんあります。
宇宙万物の物事からすれば、私達人類が知っていることなど、ほんの僅かです。
先日、有機農場の土地に3年間埋めたワインを試し飲みしました。
微生物の会話が見事にワインに影響を与えていた体験をしましたが、人類の科学ではその現象は非科学的でありオカルトです。
コインにも大きな力を持っています。
それを私達一般人は知りませんし、感じる事はほぼありません。
その隠された秘密の力を知ってフリーメイソンは一般人に隠した・・・断言はできないものの、その可能性は非常に高いと個人的にみています。
その力を感じることが出来る方は、今回の素敵なコインリニューアルバーションのコインをご覧いただき、銀座店で見て、触れて、感じて頂ければと思いますが、なかなかそういった力を持っている人は現代に少ないでしょう。
そうした人がその力を理解する為の一つのツールが、その時代背景を理解し、その状態を目で見る事です
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